INBCではどのようなオープニングムーブが選ばれているのかを見ていくシリーズです。第2回は43をピックアップします。
オープニング43
評価値では伯仲する手が複数ある43ですが、INBCではどのようなムーブが選ばれているのでしょうか。さっそく集計結果を見てみましょう。
- 43Z(24/21 13/9): 379
- 43D(13/10 13/9):129
- 43S(24/20 13/10):26
- 他: 10
9ポイントにビルダーを置くムーブが主流で、スプリットが2枚下ろしの3倍くらいあります。Tom Kirthの記事では43Zが3番手にとどまっていますが、記事中にも記載があるように、43Zが市民権を得たのはここ30年ぐらいのことであるという事情が関係しているのでしょう。一方で10ポイントにビルダーを置くスプリットは、評価値では大差がないにもかかわらずINBCでは非常に少なく、スプリットの中でも6%台にとどまっています。ここまで出現頻度に差があると、レスポンスでエラーを誘うために43Sを選ぶ手もあるかもしれません。
なおバックマンを2枚とも動かす43U(24/21 24/20)というムーブもあり、特にギャモンセーブシチュエーションでは有力な選択肢ですが、INBC勢では1人しか選んでいませんでした(4回、他に外国勢が1回)。43Uに対するレスポンスは、通常はギャモンが欲しい状況ということもあり、5と4にルースヒットする、いわゆるダブルタイガーと呼ばれる手を狙っていきます。ダブルタイガーは初級者には選びにくい手ですので、そういう相手との対戦では43Uがより有効に機能すると考えられます。